おじさんがなぜ泡盛マイスターを目指したのか? 第6回 残波ホワイト、ender 天然吟香酵母仕込み、多良川

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第6回の講師は泊先生でした。細いところまで目配りするような優しそうなゼントルマンです。

まずテイスティングノートに記述する際の基本を復習しました。

1. 文章化する。

端的に書くのではなく、読んだ人に伝わるように文章にするとのこと。ノートを見返してみると、まず箇条書きでポイントを書き出しているが、これを文章化できないていなことが多いですね。

2. ノートのカッコ内のポイントは覚える。

講座で使っているティスティングノートには評価する際のポイントが()カッコの中に書かれており、それに沿って評価しているが、試験の時には()カッコ内の記述は無いとのこと。なので評価するポイントについて覚えておかなければならないとのこと。

3. 感じたことをとにかく書き出す。

これは何度も練習してやるしか無いですね。難しいけど。

これらについて講座を受け始めた当初と比較すると少しづつできているような気もするし、何も変わっていないような気もします。

 

さて、今日のサンプルは3つです。2つでも時間が足りないなという感じなのに3つなんて。これまで以上に集中して評価しなければ。

比嘉酒造所の残波ホワイト、瑞穂酒造のender 天然吟香酵母、多良川でした。今回もそれぞれの特徴を感じることができたように思います。

 

1.残波ホワイト(ザンシロ)

ザンシロは読谷村にある比嘉酒造場の主要な銘柄です。25度と泡盛の中でも飲みやすい度数で、この泡盛のおかげで泡盛を飲むようになった方もかなりいるのではないでしょうか。

 

1)外観

無色透明である。粘性は中庸。としました。

 

2)香り

香りは中庸である。花のさわやかな香りの印象がする。第一アロマは洗いたてのお米の甘い香りがする。第二アロマはバナナ、黄色いリンゴ、メロンのような甘さの中に酸っぱさがあるフルーティは香りがする

先生や他の人の評価を聞いてみると 「もうい」「パイン」「青リンゴ」「きゅうり」「熟していない青バナナ」など様々です。でも、なんとなくみんな感じているのは同じようなものなのかなぁと思います。

 

3)味・風味

アタックは中庸である。甘味、苦味が中庸で酸味が強い。アルコール感は中庸である。甘味・酸味・苦味とも後味が残らず、さっと抜けていく。クレソンのような若干の苦味が鼻に抜ける。としました。

鼻に抜ける香りは前回少しコツを掴んだので当初よりも”何か”を感じることができました。

 

4)全体的な印象

甘酸っぱいフルーツのような香りそのままにさわやかな飲み口である。泡盛初心者でも飲み易い健全な泡盛である。としました。

 

5)適した飲用方法と理由

飲み易い泡盛なのでロックで飲んでもらいたい。としました。ただ、フルーティな泡盛なのでソーダ割りにしてライムを乗せてさわやかさを強調しても美味しいかなとも思ったりしました。

 

6)相応しい料理と理由

イラブチャーなどの白身系の刺身など。さっぱりした泡盛なので食材の味を損なわずに味わえる。としました。泡盛がどっしりしているので料理はさわやか、ただし、食感はしっかり感じられるものが良いかなと思いました。

 

2.ender 天然吟香酵母仕込み

瑞穂酒造の泡盛です。泡盛で初めて天然吟香酵母を使用した商品で、日本酒の吟醸酒のような香りを楽しめるとのことです。

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1)外観

無色透明である。雫が細く落ちることから粘性は中庸である。

 

2)香り

香りは弱い。爽やかなフルーツの印象である。第一アロマは洗いたてのお米のような爽やかな香りがする。第二アロマは熟する前のキウイのような甘酸っぱさからドライフルーツの甘い香り、さらに時間をおくとバニラのような香りがする。としました。先ほどの残波と似たような感じだが、よりフルーティで若々しいという印象。

 

3)味・風味

アタックは弱い。甘味・酸味が弱く、さっと抜けた後、弱い苦味は残る。アルコール感は弱く、短い余韻が残る。若いマンゴーのようなこれから甘くなることを期待させる香りが鼻を抜ける。としました。もう少し表現したいところだが、言葉が中々出てこない。でも、鼻を抜ける香りが少しづつ言葉になってきたのは成長してるということにしよう。

 

4)全体的な印象

とても優しく、軽快でフルーティな若い女性的な泡盛である。泡盛初心者、女性向けの健全な泡盛である。としました。

 

5)適した飲用方法と理由

とても飲みやすい泡盛なので泡盛通にはストレートで、飲み慣れていない方にもロック、水割りあるいはカクテルで飲んでいただきたい。としました。

 

6)相応しい料理と理由

フルーティな泡盛なのであっさりとしたパパイヤの和え物など。としました。そういえば、この間は久ぶりにパパイヤチャンプルーでした。

 

3.多良川

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1)外観

無色透明である。雫が細く落ちることから粘性は中庸である。

 

2)香り

香りは中庸で、ふかした芋のような印象である。第一アロマは蒸しあがったお米のような香りがする。第二アロマは芋のような穀物香、ピーナッツ、黒砂糖のような濃い甘さの香りがする。としました。先の2品と違い、こちらはしっかりとした印象を受けました。

 

3)味・風味

アタックは中庸。甘味は強く、酸味は弱い。苦味は中庸である。アルコール感も中庸で芋のような甘さが余韻に残る。黒砂糖のような甘い香りが鼻を抜ける。としました。やはり味も芋の印象があり、甘さが強く出た泡盛という感じを受けました。

 

4)全体的な印象

穀物の印象を印象を強く残し、力強い男性的な印象である。しっかりとした味わいを好む方向けの健全な泡盛である。としました。

 

5)適した飲用方法と理由

時間切れでここまで書けませんでした。試験では時間内に評価を記述しなければならないので、書くスピードを早くすることも課題ですね。

-先生評-

ロックで骨太な味を味わう。水割りで爽快な喉越しを味わうのもオススメ。実際はもっと色々と表現してましたが、長いのでこの位で。

 

6)相応しい料理と理由

-先生評-

クーブイリチーやゴーヤーチャンプルー、島らっきょうの天ぷらなど。

3.総評

今回はサンプルが3つあり、とにかく時間が足りなかった。感じたことを明確に言語化し、人に明確に伝わる表現力をつける必要があることを痛感しました。残波や多良川と言ったこれまで良く飲んでいた泡盛も今回のテイスティングの経験を生かして、また違った視点から味わう楽しみが増えたのは良かったと思います。

残波の比嘉酒造場の泡盛はこちらのページに掲載しております。

enderの瑞穂酒造所の泡盛はこちらのページでどうぞ。

多良川の泡盛はこちらのページでどうぞ。

なお、いずれも今回のサンプル品は当ショップでは取り扱っておりません。

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